神奈川県の田舎に住む香奈枝と言います。

商品の保管・管理関連のパートをしている、ごく普通のアラサー女性です。

 

少し前ですが、結婚しているのに他の男性に恋をしてしまった経験があります。

 

これを乗り越え、失恋を克服した方法をご紹介します。

 

年上インストラクターに意外な片思い

その頃、主人の転勤に従って引越しを繰り返しており、全く友人ができませんでした。

 

主人も割と支配欲・拘束が強い人で、他に話し相手がいない孤独な環境が嫌でたまらなかったのです。

 

そこで近所の大型店でパートを始め、そのお給料を使って安いスポーツジムに通い始めることにしました。

 

健康が目的ならと主人も賛成したからです。

 

その教室でインストラクターをしていた男性のうちの一人が、とても丁寧な言葉遣いと指導の仕方で、心底尊敬するようになり、やがてそれが恋愛感情へと発展していきました。

 

本当にごくほのかな感情でしたが、それだけで世界が明るく見えた片思いでした。

 

ですがそれも数か月間の事。

 

ある日、めずらしく早めに終業した彼が、迎えにきたとてもきれいな女性と一緒に帰るのを目撃し、「彼の世界に私が入る余地はない。」と頭を殴られた気がしたのです。

 

誰にも言えない片思いが終焉した瞬間でした。

 

とにかく忙しく立ち回る!

これは失恋だけに限らず、人生の様々なシーンで経験する挫折や失望感を乗り越える方法だと思います。

 

とにかく「やるべきこと」を意図的にたくさんこしらえ、それに集中力を傾けるようにしました。

 

当時の私の場合は、パートのお仕事と家の中の掃除・断捨離です。

 

上司には「実は急な出費があるので」と相談し、シフト時間を大幅に増やしてもらって、仕事にかける時間を多くしてもらいました。

 

またこれに加えて、ちょうど知ったばかりのクラウドソーシングのサイトに登録して、副業をも始めました。

 

こうして悩む時間、自分の失恋の痛手や傷跡を確認する時間を極力削ることで、失恋から立ち直ろうと考えたのです。

 

こうして自分の時間を削ると、副作用としてお金(収入)が入ってきます。

 

これをどんどん貯金していき、その額が増えて行くのを数値として見て行くことも、私にはセラピー的な効果があったように思われます。

 

肝心のスポーツクラブは、失恋相手が働いていない時間帯にも出席するようにして、ここでも忙しさを増やそうと努力していました。(一定のお金を払えば、あとは行き放題のクラブでしたので…。)

 

時代小説を読みまくり、自分の失恋を客観視する!

ただ、このように「とにかく忙しくする」というのはしばらくすると体にガタが来ます。

 

オーバーワークを果てしなく続けることはできず、やはり一定の休息が必要になりました。

 

一人ぼっちの休日。そこでふと昔の文庫本を読んでみると、時代劇の短編集などで扱われる失恋の情景に、びっくりするほど心が洗われるような気がしました。

 

自分の失恋との共通点・そうでない点を無意識のうちに探しだしていたのかもしれません。

 

ひとつ言えることは、そういった表現されている失恋は、どれも美しいと思えることでした。

 

そこで私は図書館へ行き、同じようなジャンルの時代小説をあれこれと読んでいきました。

 

時代小説、それも市井小説のジャンルは、にぎやかだった江戸時代らしく、とにかく色々な登場人物が思い思いの感想を喋って行きます。

 

そういった声に叱られたり、慰められたりするような錯覚を覚え、しだいに私は自分のした恋と失恋を、客観的に「不倫の恋で~、失恋してしまったのだな~」と、とらえられるようになったのです。

 

それは失恋の痛手の深淵から、少しずれた位置にまで這い上がれたということでした。

 

失恋相手の現実を受け入れる!

忙しい生活と時代小説のおかげで、少し立ち直ってきた私は、ようやく失恋相手の男性がいるクラスでも、普通の心持でいられるようになった気がします。

 

そしてその段階になると、不思議なのですが今まで見えなかったものが見えてきたのでした。

 

例えば、意中の人が他の人に向けて話している際、確かにステキなのは変わらないのですが「あれっ…こんな凄まじいおやじギャグを平気で飛ばせるんだ…」と気が付いて脱力したことがあります。

 

また、私服姿を見た際に「おおっ…な、なんて似合わない格子柄ネルシャツなんだ…!」とびっくりしたこともあります。

 

そんな風に、今まで恋愛という特別な感情にほだされて、あたかも靄に包まれた神秘的にして崇高な存在だったはずの彼の「ふつうの現実の姿」、アラフィフのお兄様というリアリティを、冷静かつ客観的に見つめることができ始めたのです。

 

実は恋をした当初も、「こんな人に惹かれるなんて本当に不思議だ」とは思っていました。

 

年代もタイプも全く違うのに、何故私はここまで彼を追ってしまうのか…と。

 

これも冷静に考えれば、職業として彼が持っているオーラ、絶対的な技術の素晴らしさに惹かれていたのです。

 

主人とは正反対の性格が目新しかった、ということもあったでしょう。

 

ですがこの辺まで、「なぜ自分は恋をしたのか」という総括的なしくみを考えられるようになると、失恋の疼きはもはや過去へと遠ざかります。

 

数か月かかりましたが、私はようやくこの人に言えない思いを、自分の心の中に静かに埋めることができたのでした。

 

その失恋は、あなたを豊かにします

まとめると私は不倫の片思いをしでかし、誰にも覚られないままひとり自爆して失恋するという、悲しい恋をしました。

 

ですが、恋をしたことそれ自体は全く後悔してはいません。

 

この失恋のおかげで、例えば仕事や副業・趣味の各領域で自分を高めることができましたし、ついでに美容面で「なんか最近きれいになった?」という評価ももらったほどです。

 

恋は人間の本能であり、良くも悪くも自然にしてしまうものです。

 

そのような感情ですから、どうか否定して押し込めることだけはせず、「こういう恋をしたんだ」という事実を受け止めてみて下さい。

 

焦って癒そうとしたり、無理に自分の心を逸らそうとして自暴自棄になるのは、かえって悲しさを増すだけです。

 

これを機会に、恋の奇跡をおこなえた自分自身をより深く見つめ、受け入れてみて下さい。

 

この恋は必ず、未来のあなたの糧になり、あなた自身を豊かにするはずです。